シンガポールではチャイナタウン・ヘリテージ・センターがおすすめ


 シンガポールは中国の広東省の人によって作られた国だそうです。だからシンガポールでは広東語と英語が話されています。初めてシンガポールに行った時は、中国系の顔をした人が英語をペラペラ話すのが不思議に感じられました。チャイナタウンには「ヘリテージ・センター」という博物館があります。

ここはその名の通りチャイナタウンの歴史を伝えてくれる場で、1日に2回ほど英語で説明してくれるツアーがあります。見学する時はぜひこのツアーに参加してください。この施設は昔の建物をそのまま博物館として保存しています。1階は洋服の仕立て屋さんだったと思いますが、上は集合住宅として使われていました。

せまい部屋を1家族が1つずつ使っていたようです。当時の生活がそのまま再現されていますので、そこでの生活がリアルに伝わってきます。何かを売って生計を立てていた人は、商売の道具を狭い部屋に置いていました。医者の部屋もありましたが、医者という人に尊敬される職業の人でもこんな狭苦しい住まいだったことに驚きました。冷房もない時代にうなぎの寝床のような建物で生活するのは大変だったことでしょう。風も入らないので暑くて夜も寝られなかったのではないでしょうか。

何もない土地に移住して、ゼロから生活を始めるのは想像以上に困難だったはずです。きっと人々は生きるために必死に働いていたのでしょう。センターの1階のショップには1人の医者を紹介した本がありました。彼は上の階で見てきた部屋に実際に住んでいたお医者さんだそうです。その時はまだご存命だという話でした。

先日ヨーロッパに行く飛行機で隣に座っていた中国の大学生が、興味深い話をしてくれました。広東省の人々は、昔から中国の中央政府に対して反感や不満を持っているのだと。彼にその理由までは聞けませんでしたが、過去に何かあったからこそ人々は故郷を出てシンガポールという新しい国を求めたのかもしれません。

 シンガポールは観光客を喜ばせる遊び場がたくさんあります。街もどんどん変わっていくので、旅行するならば最新の情報を手に入れないといけません。しかしその発展の裏には大きな努力があったことを忘れてはいけないと思います。